【GAS】初心者向け!「デプロイ」機能の使い方まとめ

Google Apps Script
この記事は約5分で読めます。

こんにちは。今回はGoogle Apps Script(以下、GAS)の「デプロイ」機能について詳しく解説します。

GASのエディタ画面右上にある「デプロイ」を使うことで、ウェブアプリやAPI、アドオンなどを簡単に公開・管理できます。

初心者でも分かりやすいように解説するので、ぜひ参考にしてください。


目次

  1. デプロイとは?
  2. GASの新しいデプロイの概要
    • 2-1. ウェブアプリ
    • 2-2. 実行可能API
    • 2-3. アドオン
    • 2-4. ライブラリ
  3. デプロイを管理する方法
  4. デプロイをテストする方法
  5. まとめ

1. デプロイとは?

デプロイとは、プログラムを「実際に使用できる形で公開(配置)する」ことを指します。GASで言えば、完成したスクリプトをウェブアプリとして公開したり、外部からAPIとして呼び出せるようにしたりする工程が「デプロイ」になります。


2. GASの新しいデプロイの概要

GASエディタ(script.google.com/)の画面右上にある 「デプロイ」 ボタンをクリックすると、いくつかのオプションが表示されます。ここで選べる主なデプロイ種別は次の4つです。

2-1. ウェブアプリ

  • 概要
    スクリプトをWeb上に公開し、特定のURLにアクセスするとWebアプリとして動作させることができます。フォーム入力やWebページ表示、データのやり取りなどが可能。

  • 主な使い方

    • ユーザーがブラウザ経由で操作するフォームや管理画面を作る
    • クライアントサイド(HTML/CSS/JS)+サーバーサイド(GAS)で動的ページを提供する
  • ポイント

    • 「ウェブアプリ」選択後、アクセス権(誰でも使えるようにするか、組織内だけに制限するかなど)を指定して公開
    • URLが発行されるので、そのURLを共有することで利用できる

2-2. 実行可能API

  • 概要
    GASで書いたコードを**API(外部から呼び出す関数)**として公開できます。Webアプリとの違いは、画面(HTML)を提供するのではなく、エンドポイントを通じてデータをやり取りすることに特化している点です。

  • 主な使い方

    • 他のプログラムからHTTPリクエストでデータを送受信
    • JSON形式やXML形式などで結果を返すAPIを作成
  • ポイント

    • 外部サービスや独自アプリからAPIをコールできる
    • セキュリティ(認証)設定に注意しつつデプロイ

2-3. アドオン

  • 概要
    Google Workspace(Gmail、スプレッドシート、ドキュメントなど)で使う「拡張機能」を作成する際に利用します。自分だけでなく、組織や一般ユーザーが追加インストールして使えるようになるのが特徴です。

  • 主な使い方

    • スプレッドシートに独自のメニューやサイドバーを追加する
    • GmailのUIに独自機能を組み込む
  • ポイント

    • 公開範囲によっては審査が必要になる場合がある
    • 大勢に配布したい場合はGoogle Workspace Marketplaceで公開する

2-4. ライブラリ

  • 概要
    他のGASプロジェクトから共通して使いたい機能を「ライブラリ」として切り出し、呼び出しやすくする仕組みです。自分のプロジェクトや他のユーザーに提供できます。

  • 主な使い方

    • 複数のGASプロジェクトで共通関数を使う
    • 更新があった場合、ライブラリを更新するだけで利用先に反映可能
  • ポイント

    • バージョン管理をしっかり行う(呼び出す側でバージョン指定する必要がある)
    • 公開範囲(公開/組織内限定など)を選択できる

3. デプロイを管理する方法

「デプロイを管理」 をクリックすると、今まで行ったデプロイ一覧が表示されます。ここから以下の操作が可能です。

  1. デプロイのバージョンの切り替え
    • 新しいバージョンを作成して公開する
    • 過去のバージョンにロールバックする(戻す)
  2. デプロイの削除
    • 使わなくなったデプロイを削除可能

複数のバージョンを運用している場合は、常に最新バージョンだけが使用されるわけではありません。外部に公開したWebアプリのURLは「最新バージョン」または「特定のバージョン」宛てになっているため、変更を加える際はどのバージョンを更新するか注意して運用しましょう。


4. デプロイをテストする方法

デプロイ前に**「デプロイをテスト」** を選択することで、実際に公開した時と同様の挙動をローカルでテストできます。

  1. テスト用のURLが発行
    • テストリクエスト用のURLが一時的に発行され、そこで動作確認が可能
  2. テストユーザー権限の設定
    • 自分のアカウントのみアクセスできる形でテストするため、外部ユーザーに影響はない
  3. エラー・ログ確認
    • ログビューアやコンソールを確認しながらデバッグしやすい

公開前にテストをすることで、実際のユーザーにエラーが出る可能性を減らし、品質を高められます。


5. まとめ

GASの新しい「デプロイ」機能は、ウェブアプリ・API・アドオン・ライブラリそれぞれの用途に合わせて簡単に公開できる便利な仕組みです。デプロイを管理する画面ではバージョンの切り替えや削除、テストでは実際の挙動確認ができます。

初心者の方はまずウェブアプリをデプロイしてみるのがおすすめです。URLを共有するだけで手軽に成果物を公開できるので、プロトタイプ開発や社内ツールの作成など、幅広いシーンで役立ちます。ぜひ活用してみてください!

コメント